糖尿病教室

もうすぐインフルエンザの季節です。
インフルエンザのワクチンは打ちましたか?

インフルエンザの語源

インフルエンザについてインターネットで情報を集めていたら、語源について面白い話が載っていたので紹介します。

星や寒気の「影響=インフルエンザ」(16世紀のイタリアの占星家たちによる)

周期的に流行することは何となく経験で判っていたので、それが星のせいだとか、単純に寒いからだと言われていたようです。
日本では「流行性感冒(流感)」という言い方がされていましたが、最近ではインフルエンザと呼ぶのが一般的ですね。

インフルエンザの害

インフルエンザについては、老人施設での集団発生で死亡者が出たといった報道が毎年されています。
年で平均すると600人近い人が亡くなっており、その85%が65歳以上の方です。

インフルエンザの羅漢率と死亡数のグラフ

インフルエンザを「風邪のひどいやつ」程度に思っている方も多いかもしれませんが、合併症を発症するととても危険です。

合併症
中耳炎、気管支炎、肺炎、小児では脳炎、脳症

小児でのインフルエンザ脳症は、最近話題にもなっているので聞いた事があるという方も多いと思います。
65歳以上の方では、肺炎を起こしてしまったために亡くなってしまう場合があります。

インフルエンザは「たかが風邪」ではないのです。

※糖尿病では!!

インフルエンザに限りませんが、発熱などの症状があると、体はいつもとは違う反応をします。
消耗を防ぐ為に血糖が必要なので、血糖を上げようとします。結果として血糖コントロールが不安定になり高血糖低血糖になってしまいます。
そのまま無理をしたり放置したりすると、悪化して昏睡に至ることもあります。
以前にシックデイについてお話しましたよね?

ですから・・・

これらの人はインフルエンザに罹りやすかったり重症化しやすかったりするので十分な予防策とワクチンの接種を受けるようにしましょう!!

インフルエンザワクチン

インフルエンザの予防手段の一つとして「ワクチン」があります。
これは「インフルエンザウイルスの一部を、感染しないように処理したもの」です。
免疫細胞に「この顔をみたら110番」と知らせているようなものですね。ワクチンをうつことで、本当にインフルエンザウイルスが入ってきたときに、すぐに「これは体に害なものだ」とわかるようになるのです。

最近では市町村が高齢者に対して積極的にワクチンの接種を勧めています。小児科でもワクチンの接種を勧めているので、内科や小児科でワクチンをうってもらいましょう。

ワクチンの効果としては、

ということが挙げられます。
注意点もいくつかあって、

特に、卵のアレルギーについては重要ですので、アレルギーのある方は忘れずに病院に伝えてください。

予防に有効なワクチンですが、万能ではありません。
過去の流行データから、今年の流行を予想してワクチンを作っているのですが、この予想がはずれる場合も考えられます。そうなるとワクチンをうってもインフルエンザに罹ってしまう可能性があります。

またインフルエンザのワクチンは普通の”かぜ”(普通感冒)に対しては効果がないので、ワクチンをうったから今年は風邪を全く引かないということもありませんので、注意してください。

インフルエンザの予防策

ワクチンだけでなく、インフルエンザの予防策としては以下のようなものが挙げられます。

喉の表面は粘膜に覆われて常に潤っています。また表面の細胞には毛のようなものが生えていて、これが異物を外へ外へと送り出しています。従って、ウイルスなどが喉についてもそれを外に掃きだしてくれます。
喉が乾燥するとこの働きが鈍って、ウイルスが喉にくっついたままになり、感染してしまいます。

喉の粘膜の模式図

ですから喉の乾燥を防ぐのは大切なことです。
加湿やマスクはこの「喉の乾燥を防ぐ」ために重要です。
これは普通の風邪にも有効な予防策ですから、普段から気をつけておくとといいですよ。

今年はSARS(重症急性呼吸器症候群、新型肺炎)の流行がありましたね?
SARSの初期症状はインフルエンザと似ています。
高い発熱があった場合、ワクチンをうっていれば少なくともインフルエンザの可能性は低くなります。最初の診断にかかる時間を短くできることで、SARSの感染拡大を防ぐこともできると考えられています。
インフルエンザに罹らない=SARSの感染拡大防止のためにも大切なのです。

インフルエンザかな?

インフルエンザと“かぜ”(普通感冒)とは、原因となるウイルスの種類が異なり、通常の“かぜ”(普通感冒)はのどや鼻に症状が現れるのに対し、インフルエンザは急に38〜40度の高熱がでるのが特徴です。

こんな時はインフルエンザを疑って、早めに受診してください。
一晩様子を見ようとか、寝てれば治ると思っていると重症化してしまうかもしれません。
特に糖尿病の方では早め早めの受診が大事です。

インフルエンザに罹ったら

最近ではインフルエンザによく効く薬が出ています。インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。
「増殖を抑える」わけですから、増殖する期間=感染初期に有効な薬です。

感染初期、つまり発症から48時間(2日)以内が目安です、早ければ早いほど効果的です。

インフルエンザかどうかを調べることもできます。
喉や鼻の粘膜を取ってきて、15〜20分ほどで結果がでます。A型B型などの型がわかるものもあります。

インフルエンザかな?と思ったらとりあえず病院に行って下さい。
検査をして薬をもらえば、重症化することなく症状を抑えることができます。

「シックデイルール」を覚えていますか?

先ほども触れましたが、糖尿病の方の場合、インフルエンザなどの感染症で血糖コントロールが悪化することが考えられます。
そういう糖尿病以外の感染症にかかった場合のルールが「シックデイルール」でしたね?
4カ条、覚えていますか?

  1. 温かく、安静にする
  2. 早めに主治医と連絡を取る
  3. 食事・水分・電解質を摂取する
  4. 病状チェックをこまめにする

シックデイのページも参照して、よく復習しておいてください。
これはインフルエンザに限りません。普通の風邪でも有効なルールなので大事ですよ。

インフルエンザは予防が大事ですが、もし罹ってしまった場合「たいしたことはない」「今日は忙しい」などといわずに早めに病院へ行く
これが一番です。

インフルエンザのお話」のページも参考にしてください。

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2008-11-01公開


もりやま越野病院
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