糖尿病の食事療法


新年度ということで、食事療法のお話も最初の基本に戻ってみましょう。

食事療法の基本

糖尿病での食事を考える時は、

適量をバランスよく
規則正しい食事リズムで

が基本となります。
そこで食事の内容が大切になってくるのですが、これも何度かお話していますね。

主食+主菜+副菜

と、テーブルには茶碗やお皿が3つ並ぶように、というのが基本です。

主食 主菜 副菜
役割 食事の中心となるもの メインディッシュ 主菜を補うおかず
栄養素 主に糖質 主にタンパク質
脂質も含まれる)
主にビタミン、ミネラル
具体的には 米、パン、穀類 肉類、魚介類、卵、大豆 野菜、果物、牛乳、海草
きのこ、小魚など
身体への役割は 重要なエネルギー源となる。新陳代謝を活発にする。 筋肉や血液など、身体を構成する。脂質はエネルギーとなる。 ミネラルは体内では合成できない物質で、骨や歯、ホルモンを形成。
ビタミンは糖質、タンパク質、脂質の代謝を補う

それぞれに意味と役割がありますので、主食だけとか、お肉だけ、というのはバランスの良い食事にはなりません。

適正エネルギー量

そして「適量」について。どのくらいが自分の体にとって適量なのか、は標準体重とどのくらい動いているかで決めます。

健康体重=標準体重」ということで、体が病気になりにくいといわれる体重が標準体重です。
その求め方は、

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

ですが、これも以前にお話しました。とりあえず、自分の標準体重を計算しておきましょう。

逆に、自分の今の体重が良い具合かどうかを見るのが、肥満度やBMI(Body Mass Index)といった指標です。

BMI=体重(kg)÷(身長m×身長m)

標準体重を求める式の逆ですが、BMIが22となる標準体重が最も病気にかかりにくいとされています。
さて、自分のBMIは・・・?

標準体重がわかったところで、「適量」の計算です。
それぞれ仕事の内容にも差がありますから、活動量も考えて必要エネルギーを算出します。

標準体重1kgあたりの活動量を以下のように考えます。

軽労働 25〜30kcal
中労働 30〜35kcal
重労働 35〜

そして、今計算した標準体重と活動量から必要エネルギーを計算します。

標準体重(kg)×活動量(労働エネルギー、kcal)=必要エネルギー(適正摂取エネルギー量、kcal)

例えば、体重が67kgで建設現場などで重労働をしている人で考えてみます。

67 (kg) × 35 (kcal) = 2345 kcal

同じく67kgでデスクワークがメインでほとんど動かない人の場合は、

67 (kg) × 25 (kcal) = 1675 kcal

となります。

バランスの取れた組み合わせ

さて、摂るべき適量はわかりました。
次はその適量に合わせて、主食+主菜+副菜となるように食材を選びましょう。

大体1日あたりにどのくらいの量になるのか、が以下の表です。
朝はパン、お昼にうどん、晩御飯はご飯、といった感じの組み合わせだと思ってください。
卵、魚介、肉類、豆などもこれらを3食にうまく振り分けます。目玉焼きと焼きアジ、豚の生姜焼きにお味噌汁といった具合でしょうか?
野菜類も3食にうまく分けましょう。サラダや付け合せ、お味噌汁の具などにできるかと思います。

バランスの取れた食品の組み合わせ例
1200kcal 1400kcal 1600kcal 1800kcal 2000kcal
穀類 パン 30g 45g 60g 60g 90g
うどん 1/2玉 3/4玉 1玉 1玉 1玉
ご飯 110g 130g 180g 230g 250g
油脂 植物油 小さじ1 小さじ2 小さじ2 大さじ1 大さじ1
マーガリン なし 小さじ1 小さじ1 小さじ1 大さじ1
砂糖 大さじ1
乳・乳製品 牛乳200ml、ヨーグルト1個(100g)
鶏卵 1個
魚介類 アジ 1尾
肉類 ぶたもも 60g
豆・豆製品 木綿豆腐 1/3丁(100g)
緑黄色野菜 ほうれん草、にんじんなど組み合わせて120g
淡色野菜 キャベツ、キュウリ、大根などを組み合わせて 230g
海藻・きのこ・こんにゃく類 わかめ、椎茸、こんにゃくなどを組み合わせて50g
芋類 ジャガイモ 1個
果物 りんご、オレンジなど2種類以上組み合わせて200g

こうして表で見ると、いろんな食材をとる必要があるのがわかると思います。
細かく言えば、肉類や野菜類も量を調節する必要があるのですが、簡単には主食にあたるご飯などの量と、油ものの量を調節することで、総摂取エネルギーの調節ができます。

食事記録表

適量やバランスについてお話してきましたが、今までの自分の食事と比較してどうでしょう?
時々でいいので、自分の食事について記録して見直してみるのも重要です。

下の表は、1日の食事の内容を記録する表です。
Webサイト上では見にくいですが、エクセルなどで表を作ってもいいと思います。(エクセル記録表へ
食事の時間と、どこで食べたか、そしてその内容と量を書き込みます。
そして1日の最後にでもいいので、今までお話した内容と比較して、多かったり少なかったり、食事の間隔がどうであったか、また早食いはしていないか、などの反省点も記入してみてください。

食事記録表  年  月  日(  )
時間 場所 料理名とその量 反省点
朝食 自宅    
(  :  ) 外食
昼食 自宅    
(  :  ) 外食
夕食 自宅    
(  :  ) 外食
間食 自宅    
(  :  ) 外食
夜食 自宅    
(  :  ) 外食
アルコール 自宅    
(  :  ) 外食

表と一緒に、下記のチェックもしてみてください。

*1日の食生活チェック*
□ 野菜、きのこ、海草類はたっぷり食べたか?
□ 脂の多いおかずを1日2品までに抑えたか?
□ 夕食後の間食はなかったか?

反省点があれば、それを次からの食事に生かしてください。
慣れてくれば、表に書き出さなくても食事を見てバランスを考えられるようになりますよ。

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2008-11-01公開


もりやま越野病院
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