糖尿病教室


今回は合併症の話、特に「慢性合併症」についてのお話です。

慢性合併症って?

糖尿病の合併症は「急性合併症」「慢性合併症」に分けられます。
「急性合併症」は、血糖の値が高すぎたり低すぎたりすることが直接体に影響して起こります。
一方「慢性合併症」は、血糖コントロールがうまくいかず、 血糖が高い状態が数年から十数年も続くことで起こってきます。

具体的には

などがあります。
特に

は頭に糖尿病性とつくだけあって、糖尿病に特有の合併症で、3大合併症と呼ばれています。

糖尿病性神経障害
足先や手先の感覚がなくなってきたり、逆にしびれたり虫が這っているような感じがしたりします。 ひどくなると火傷をしたり怪我をしてもわからなくなってしまいます。
糖尿病性網膜症
目の奥(網膜と言います)の細胞が壊れたり、血管が破れて出血したりします。 ひどくなると失明してしまいます。
糖尿病性腎症
腎臓(おしっこをつくる所です)の血管が詰まってしまい、おしっこが作れなくなってしまいます。 おしっことして捨てられる老廃物が体に貯まってしまうため、疲れやすかったり、吐いたりします。

どうして起こるの?

血糖が高いことが、どうしてこれらの病気を引き起こすのでしょうか?

皆さんは零したジュースがネバネバしたという経験はありませんか?
糖分の高い液体はネバネバしていて粘性があります。 テレビなどでも「ドロドロ血」なんて言われますよね。

ずっとドロドロした血液が流れている状態を想像してみて下さい。

毎日毎日ネバネバした血液に擦られる血管。
表面に傷がついたり、流れが悪くなって詰まったりするのもわかるような気がしませんか?

また、血中に余っている糖分はいろんなものにくっ付いてしまうことがあります。
血管の壁を作っている物質。神経を作っている物質。
体を作るいろんな物質に糖がくっ付くと正しく機能してくれなくなります。
こうして血管が壊れたり、神経がおかしくなったりするのです。

血圧との関係

ネバネバとした血液は、水のようにサラサラした血液より流れにくいです。それでも体はサラサラした血液と同じように流そうと努力します。

どうすると思いますか?

答は、圧力を上げる。つまり血圧が上がってしまうんですね。
だから糖尿病の人は高血圧にもなりやすいのです。

高血圧はその圧力でやっぱり血管に負担を掛けます。ネバネバした血液それ自体でも傷つき、血圧でも傷つく。血糖の高い血液では、血管は次第にボロボロなってしまうのです。

自分の血圧がどのくらいか、ちゃんと知っていますか?
ちなみに、正常血圧は130/85mmHg以下です。

血液をサラサラに

前にもお話しましたが、糖尿病は初期には症状がなく、気付いたときには進行していることがあります。つまり糖尿病と診断された時にはすでに合併症が起きてしまっていることもあるのです。
合併症は一度起きると完全には元に戻りません。
でも血糖が高いことが原因なのですから、血糖をちゃんとコントロールしていれば問題はないんですね。
もしすでに合併症が起きてしまっていても、良くしたり進行させないことはできるんです。

合併症を起こさせない、また悪化させないために。

病院でうるさいくらいに血糖のコントロールについて言われるのは このような理由があるからなんですね。

自分の体の状態、正しく知っていますか?

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2008-11-01公開


もりやま越野病院
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