予防接種

02.良性発作性頭位性めまい
1.急増する良性発作性頭位性めまい
 良性発作性頭位性めまいは起床や前かがみなど、頭の位置を変化させたときに、回転性めまいが短時間おこるめまいです。また、歩行中ふわふわとした浮動感やゆらぎを訴えることもあります。そして、めまいのおこり方は気まぐれで、反復します。
 20年前までは、めまいの種類の中でも原因不明の軽症のいわゆる「めまい症」の占める割合が高く、効果のある治療法はなく、自然に治ることを待っていました。しかし、現在ではこの「めまい症」の多くは良性発作性頭位性めまいであることがわかりました。めまい専門外来を訪れる患者さんの6割は良性発作性頭位性めまいであるとの報告もあります。
 このめまいは、時間が経過すれば自然に治る場合もあり、上手に頭を動かしていくだけで回転感からより早くすぐに解放されるめまいです。

2.原因は内耳の構造と「耳石」
 耳の奥の仕組みは簡単、構造は複雑、機能は精密ですが、大きさは0・25とコンパクトに出来ている見事な器官です。
 良性発作性頭位性めまいは「ふくろ」(卵形嚢)の中にある耳石のかけらが「つの」に迷い込むことが原因です(図4)。「つの」に迷い込んだかけらが集まると再び石になります。この再結成された石が「つの」のなかで動くことで内リンパ液の強い流動がおこり感覚毛が激しく揺らぎます。その結果身体は回転していないのに回っているという間違った情報を脳に伝え、めまいやゆらぎとして感じるのです。

  図4 卵形嚢から半規管への「耳石」
     のかけらの迷い込み

3.良性発作性頭位性めまいは生活習慣病
 それではみんな良性発作性頭位性めまいになるのでしょうか。
 「耳石」のかけらが「つの」に移動しやすい状況として、「低い枕で寝る」や「横になってテレビを見る」習慣があげられます。頭の低い姿勢が続くと「つの」が「ふくろ」の位置より低くなり、かけらが移動しやすくなります。
 そして、同じ姿勢を長く続けたり(パソコン操作など)、運動不足が続いたりすると、「ふくろ」から移動してきたかけらは撹拌されずに「つの」の底で石として残ってしまいます。
 良性発作性頭位性めまいになりやすい患者さんにはこのような共通した生活習慣が見られます。この生活習慣を変えない限り、このめまいは再発します。

4.良性発作性頭位性めまいの治療は石を動かすこと
 良性発作性頭位性めまいの治療にはお薬はいりません。
 実はある方法に沿って頭や身体を動かすだけで石は「つの」から追い出され、めまいは瞬時に消失します。しかし、その動かし方にはコツがあります。石が存在する「つの」によって頭や身体の動かし方が異なるのです。このためには、どの「つの」に石があるかを判断しなければなりません。赤外線カメラを使って特徴的な目の動き(眼振)を確認することで迷い込んだ先の「つの」がわかります。

生活習慣やストレスによるめまい「良性発作性頭位性めまい」と「メニエール病」
●下記の項目をクリックして下さい。

01.耳の構造とめまい
02.良性発作性頭位性めまい
03.メニエール病
04.あとがき